生命保険とは?その特徴と4つの種類
生命保険
生命保険といえば、就職や結婚、出産など人生の節目で加入を検討することが多いのではないでしょうか。加入しておいたほうがいいと思っていても、はじめて検討する人にとっては、保険の内容がわかりにくいと思うかもしれません。そこで、ここでは生命保険を理解するために知っておきたい基礎知識をご紹介します。
目次
生命保険とは自分や家族を守る助け合いの仕組み
私たちは、ときに予測できない出来事に遭遇することがあります。病気やケガをする、一家の大黒柱が突然亡くなるなど、思いもよらない出来事で収入が途絶え、経済的に苦しくなる事態が起こるかもしれません。そのようなことがあっても、遺族の生活資金や子どもの教育費など、将来必要となる資金を確保できず困ることがないように、自分や家族の生活を守る手段が生命保険です。
また、保険には相互扶助(助け合い)といった特徴があります。多くの契約者が公平に保険料を負担し合い、もしものことが起きた人へ保険金や給付金を給付する仕組みとなっているのです。つまり、生命保険の払込保険料によって、自分を含めた多くの人の生活が守られているといえるでしょう。
保険と貯蓄の違いと生命保険の特徴
もしかしたら、「わざわざ保険料を負担してまで保険に入る必要はあるの?貯蓄でも賄えるんじゃない?」と考える人もいるかもしれません。確かに、万一のリスクが起きたときに貯蓄を使うこともできます。しかし、保険と貯蓄では根本的に違うところがあります。それは、「どの時点でも同じようにリスクに備えられるか」という点です。このことは「貯蓄は三角」「保険は四角」の図で表すことができます。
<図1>貯蓄は三角、保険は四角
「貯蓄」は、時間をかけて少しずつ貯めていくので、必要額まで貯めるのに時間がかかります。そのため、「もしものとき」がすぐに来てしまったときには、必要な資金を確保できないかもしれません。
その点「保険」は、要件を満たせば保険料を払い込んだ期間に関係なく、設定した保険金や給付金を受け取ることができます。保険と貯蓄と比べたときのこのような特徴を表したのが「貯蓄は三角、保険は四角」という表現です。
それに、保険金を受け取ることができたら、貯蓄を取り崩さずに済みます。保険は、万一のリスクが起きたときの経済的な支えとなり、貯蓄を守るという大きな役割を兼ね備えているのです。
生命保険は、日々の生活費から将来の生活資金に至るまで、長い期間の暮らしを支えます。ただ、時間とともに増やすことができ、必要なときにはいつでも自由に引き出せる貯蓄とは違い、掛け捨てタイプの生命保険は解約してもお金は戻ってきません。貯蓄性のあるタイプの生命保険なら解約返戻金を受け取ることができますが、解約するタイミングによっては支払った保険料の総額を、受け取る解約返戻金が下回る、いわゆる「元本割れ」が起こります。
そこで大事になってくるのが、貯蓄との組み合わせです。ここで見たように、生命保険にも貯蓄にも、それぞれ特徴があります。一方だけに頼るのではなく、上手に組み合わせて持つことで、より大きな安心を手に入れましょう。
生命保険の種類は4つ
生命保険は保障内容によって4つに分類することができます。ここでは種類別の特徴をご紹介しましょう。
<図2>生命保険の種類
その1:死亡保険
死亡保険は、被保険者が死亡または高度障害になったときに保険金が支払われる保険です。保険期間が一生涯続き、死亡すると死亡保険金が受け取れる「終身保険」、保険期間が決まっており、その期間中に死亡した場合に死亡保険金を受け取れる「定期保険」などがあります。
その2:生存保険
生存保険は、被保険者が一定期間生存していた場合に満期保険金が受け取れるものです。主なものとして、子どもの学費を準備するための「学資保険」、老後の生活費となる年金を受け取れる「個人年金保険」などがあります。
その3:生死混合保険
生死混合保険とは、死亡保険と生存保険を組み合わせたもので、「養老保険」があります。保険期間中に死亡した場合に死亡保険金を受け取ることができ、保険期間が満了したときに生存していた場合に満期保険金を受け取ることができます。
その4:その他に分類される保険
病気やケガで入院したり手術をしたりしたときに給付金が受け取れる「医療保険」、がんになったときに保障が得られる「がん保険」、病気やケガなどで働けなくなったときの生活費を補てんする「就業不能保険」、介護が必要になった際の費用を補てんする「介護保険」も生命保険にあります。これらは第三分野保険とも言われています。
まとめ
いかがでしたか?生命保険の基本について理解していただけましたでしょうか?生命保険は予期せぬリスクに備え、自分や家族の生活を守るために加入する保険であることと、貯蓄とは異なり万一の場合には、加入期間に関係なく必要な資金を準備できるものであることを覚えておきましょう。